傷あとの目立たない目頭切開術式の開発
「目頭切開で大きく魅力的な眼!」
蒙古ヒダがあるまぶたに対し、目頭切開はとても有効です。
▽目頭切開(内眼角形成術)の効果
✔1.眼を大きくしたい
眼を大きくみせる効果++
✔2.眼と眼の間(内眼角間距離)を狭くしたい
シャープな顔の印象へ変化
✔3.きつい眼の印象を緩和したい
キツイ印象の原因の蒙古ひだを除去
▽目頭切開の一般的な欠点
欠点1.傷跡が目立つ
欠点2.効果不足
欠点3.目頭が丸くなる
目頭切開の手術後の傷跡に困って相談される患者さんが後を絶ちません。
目頭のきずあとの修正は簡単ではなく、修正不能の場合もあるので手術を受けるのが不安になります。
■目頭切開の新術式
ここでは新しい術式(目頭切開A法、目頭切開B法)を紹介します。
傷あとの目立たない目頭切開を目指して術式を15年間研究し、最終的に3種の術式(A法、B法、C法)として完成しました。
小さな切開からキレイな目頭を作るのは技術的に難しいのですが、改良を続け安定した成績を得ています。
目頭切開A法もB法も未だ学会や論文などには未発表の術式ですので、google検索では引っかかりません。
傷あとの目立たない目頭切開① -目頭切開A法-
<目頭切開A法> 目頭の際の小切開から、皮膚を無理・無駄なく移動
▽参考症例1
20代女性「腫れぼったい目を、大きくきれいな二重まぶたにしたい 目を開けやすくしたい」
<術式>二重まぶた手術(部分切開法 +ROOF切除)+ 腱膜リペア + 目頭切開A法
1.5mmの目頭切開。「キレイで大きなツリ目」となるようにデザイン。
(黒い点は新しく作る目頭の頂点)
きつい印象の眼にならない様に二重・腱膜リペアによる眼の枠の形の変更。
術後7日 抜糸前:腫れ・内出血少し残る(糸が見えにくいので、メイクすれば外出は問題なし)
・きずあとは短く目立たない部位に位置
・目頭はシャープに変化。
・大きく優しい印象の眼に変化
・目頭の縫合糸は、傷跡をキレイにするために一部残す。(糸は透明に近いため目立ちません)
▽参考症例2
20代女性。「キレイで大きな二重まぶたにしたい。」
<術式>二重まぶた手術(部分切開法)+ 腱膜リペア + 目頭切開A法
きつい印象の眼にならない様に二重・腱膜リペアによる眼の枠の形の変更。
術後30日 自然な「キレイで優しい大きなつり眼」へ
ノーメイクでも傷跡目立たない
・傷跡の大部分は隠れる。
・短い傷跡は目立たない部分に位置(ほとんどわからない)。
眼は開きやすくなり、疲れ目、偏頭痛、肩の痛みが減少。
※症例写真の手術の費用とリスク・副作用・合併症
<費用の目安>
二重まぶた手術
部分切開法 160,000円
目頭切開 +100,000円
腱膜前転 +100,000円
(いずれも消費税別)
いちのせ形成外科の費用を提示
<主なリスク・副作用>
傷跡、左右差、ふたえまぶたのラインの乱れ、兎眼、変形など
▽利点
✔1.傷跡が目立たないシンプルで短い切開
傷跡の大部分はまぶたの際に隠れて目立たなく、隠れない部分も短く目立たない部位
✔2.効果的である
目頭切開が後戻りする原因の処理を行うので効果が持続
✔3.自然な仕上がり
丸くないシャープな目頭
目頭の頂点の位置を自由に設定可能(眼の雰囲気を変えることが可能)
※皮膚切除が少なくシンプルな傷跡の術式なので、万一の時には若干戻すことは可能
▽適応
✔1.少なめ(2mmまで)の目頭切開
中等度までの目頭切開に。
✔2.眉毛下皮膚切除との組み合わせ
特に今の印象を変えずにタルミをとりたい方にお勧め。
まぶたの外側~内側までの全領域のタルミがとれるため自然で優しい印象の眼に変化。
✔3.先天性瞼裂狭小症候群
先天性の瞼裂狭小症候群(けんれつきょうしょうしょうこうぐん)のうち、逆内眼角贅でない症例(全体の8割)
※目頭切開に不向きの方
両眼の目頭の間の距離が30ミリメートル以下になるとトリの様な変な眼になってしまうことがあるため注意。
(顔の大きさ、顔のパーツのバランスにもよります。)
目頭切開(傷あと目立たない)② -目頭切開B法-
<目頭切開B法>「目頭の際の小切開から、皮膚を不足している部位に移動」▽適応
✔先天性瞼裂狭小症候群
瞼裂狭小症候群(けんれつきょうしょうしょうこうぐん)の中の逆内眼角贅皮を持つタイプのうち、一部の症例に適応
内眼角の上方の皮膚が先天的に不足しているため、目頭切開B法を用いて立体的に皮膚を移動
先天性の瞼裂狭小症候群では、目頭切開は整容面の改善のみでなく眼の開きや逆まつげを改善
目頭切開B法については、先天性眼瞼下垂のサイトなどで詳しく述べます。
Q & A. 目頭切開の傷が目立つ理由は?
<目頭切開の傷が目立つ理由>
1.傷あとが目頭から離れている
2.傷跡の幅
3.傷跡の凹み
目頭の傷に大きな緊張がかかることで傷跡が目立ちやすくなります。皮膚を多く切除すると緊張が生じます。
本サイトで紹介した目頭切開A法は、緊張を減らす対策をいくつか加えています。
対策1.皮膚切除が従来法より少ない(ほとんどしないこともあり)
対策2.縫合糸の選択と抜糸の時期(一部抜糸をわざと遅らせる)
対策3.目頭を3Dで処理
この3つの対策により、傷跡が目立たなくかつシャープな目頭を作ることが可能となります。
Q & A. 目頭切開の術式はいくつありますか?
目頭切開には、一般に知られているものだけでも10種類以上の術式があります。
▽目頭切開の代表的な術式
Mustarde 4flap
内田法
平賀法
V-M形成術
V-Y flap
Z形成術・変法
Skin redraping method・変法
これらの術式は、目頭の蒙古ひだを、皮膚を切除したり周囲に移動させて取り除くことが主体でした。蒙古ひだが生じる原因は目頭の皮膚が余剰であるためだと考えたからです。
傷跡を目立たなくしようとしていくつか術式がされていますが、まだ十分ではありません。傷跡が目立つ理由は皮膚切除が過剰で傷に緊張を生じるからと考えられています。
韓流目頭切開のSkin redraping method(文献1)およびその変法は、韓国で最も用いられています。この術式では傷の緊張を減らすため皮膚の切除量を減らす対策が施されています。
本サイトで紹介した目頭切開A法は、傷にかかる緊張をさらに少なくしています。
文献1:
Oh YW, Seul CH, Yoo WM. Medial epicanthoplasty using the skin redraping method. Plast Reconstr Surg 2007;119:703-10
Q & A. 目頭切開の傷跡の修正について
目頭切開の術後の傷跡で困る患者さんは少なくありませんが、目頭切開の修正は技術的に簡単ではありません。個別に良く検討して術式などを決定します。
<修正の対象>
1.傷跡が目立つ
2.目頭をせまく(元に戻したい)
▽修正が難しい理由
1.傷跡の修正は難しい
目頭切開の傷跡は、通常の瘢痕修正術の様にはいきません。もともと傷跡が目立つ様になる原因の一つは皮膚に余裕が無いためですが、修正術で傷跡を切り取るとさらに皮膚の緊張が大きくなってしまいます。下手をすると修正術によりさらに目立つ傷跡になります。
傷跡が修正可能なケースは、皮膚の余裕が比較的ある場合に限られます
2.蒙古ひだ作成術(元に戻す手術)は難しい
目頭付近の皮膚の余裕が無いため、皮弁術で目頭の近くから皮膚を移動させて小さな蒙古ひだをつくります。技術的には可能ですが、傷跡が複雑になり目立って困ることがあります。
※目頭切開A法は、皮膚をほとんど切除していないため、ある程度までは元に戻し易い方法といえます。
美容外科 - ContentsAesthetic Surgery
上まぶた Upper eyelid
― 二重 ―
― 目頭・目尻・まぶたの形 ―
― まぶたのタルミ ―
― 表情の改善 ―
下まぶたlower eyelid
― たるみ・眼袋・くま ―
まぶたの周囲periorbit
― ひたいのシワ・タルミ ―
― 眼のまわりのシワ・タルミ ―